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原田左馬助、勇悍にして膽略あり年十八歳にして軍事を掌る、公か重んする所たり後藤孫兵衛、齢ひ左馬助より長するを以て應接、頗る簡なり遂に隙あり一日孫兵衛、「登城」左馬助に禮せす左馬助大に憤り相刺違して死せんとす直に往て孫兵衛を訪ふ在らす友人某の宅に就て遊ふ左馬助尋ね到りて孫兵衛を見んを請ふ謁者、左馬助か顔色、常ならさるを見、驚て主人に告く時に孫兵衛、主人と碁を圍む謂て曰く左馬助、此に来れと左馬助、直に入て孫兵衛か前に跪座す大聲、孫兵衛に謂て曰く汝、平常吾れを侮る吾れ夙に焉を知る而して今日城中吾れに禮せす無禮も亦甚し今や忍ひ難し汝と相刺して死せんと直に佩刀を抜かんとす孫兵衛應へす平然として碁子を下して止ます左馬助罵辱交々至る且つ曰く汝卑怯も亦た極れり若し勇を比せは吾れと汝と須彌と芥子との如し汝も亦た武夫なり耻を知らは何そ起て應せさると孫兵衛自若として顧みす左馬助如何ともする能はす圍碁の畢るを待て決せんとす已にして畢る孫兵衛云く■てりと静かに碁子を収め碁盤を移し起て盥嗽して左馬助か前に端坐す是に於て従容、左馬助に謂て曰く足下の言、吾れ一々焉を記す抑方今の世、國家多事人材の急、飢渇の如き者あり才識勇武、足下の若き徒に死す惜まさるを得す吾れ亦た千金、君に盡すの身を以て狂暴、足下の如き者の手に死す深く悲む所たり然るに子にして決す吾れ亦た辭せす唯た尋常相刺して死す大刀は一二貫にして死す未た以て勇怯を知る能はす且つ心胸は一貫して死す謂ふ腹を刺して死せん足下先つ余を刺し而して刀を抜け余亦た足下を刺して刄を抜かん斯の如くにして相刺し其數に堪ゆると否とを以て謂ゆる須彌と芥子とを判せん否らすんは安んそ勇怯なる者を知るを得んと孫兵衛即ち襟を披き腹を露はして待つ左馬助、是に於て刀を投し拜謝して曰く吾れ少年、血気に逸りて濫りに長者を冒す慚愧に堪へす況んや足下君公の為めに身を重んして私闘せすと謂ふに至ては臣たる者、焉んそ感を同ふせさらんや吾れ誤てり足下謂ふ恕せよと孫兵衛因って謂て曰く人、辱しめを受く誰か死を思はさらん然るに足下と吾れと身命を延て他日國の爲めに死す亦た可ならすやと此よりして二人歡然、相得て兄弟の如し征韓の役、左馬助軍に従て朝鮮に在り音問、霏々として断へす其の病んて對嶋に在るや遙に一首を孫兵衛に寄せて曰く
客枕揺々西海上 夢魂夜々到君邊
と時人以て廉頗藺相相に比す
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